現地時間2日(金)、バレーボール男子日本代表チーム(試合前のFIVB世界ランキング4位)の日本はアメリカ(同6位)と予選ラウン ド最終戦を戦いました。日本はセットカウント1-3(sixteen-25、18-25、25-18、19-25)で敗れましたが、第3セットを取ったことにより、予選ラウンド全組の試合結果を統合した「Teams Combined Ranking System」で8位以内に入ることが決まったため、同ラウンド全日程の終了を待たずに決勝トーナメント・準々決勝進出が決まりました。
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日本は早々に1回目のタイムアウトを要求。その後は髙橋藍選手、西田選手のアタックと髙橋健太郎選手のブロックなどで8-10と2点差まで追い上げます。日本はブレイクポイントを取るも、サーブのいいアメリカにブレイクされ、9-14と再び点差を広げられます。長いラリーから石川選手がスパイクを決めるなど流れを引き寄せかけますが、アメリカの勢いを止めることができず、18-25でセットを落とします。
第3セットはスタートから石川選手に代えて大塚選手を起用します。このセットは序盤から競り合い、互いにサイドアウトで点数を重ねます。7-6から日本が連続得点を取り9-6と流れを引き寄せると、11-7と日本が4点リードしたところでアメリカがタイムアウトを取ります。中盤、日本はサイドアウトを着実に取ると、アメリカのスパイクミスもあり15-9で後半戦へ。絶好調の西田選手、大塚選手が試合を牽引します。終盤、西田選手のブロック、関田選手のサーブで22-14とさらに点差を広げると、最後は山内晶大選手がサービスエースを決めて25-18でセットを取り、自力で準々決勝進出を決めます。
第4セット、山内選手のブロックが決まり2-1としますが、アメリカが先行する形で試合が進みます。要所でアメリカにブロック、カウンターアタックを決められて8-11と点差を広げられると、その後もアメリカのブロックに苦戦しサイドアウトが取れず、15-18で終盤戦に突入します。フルセットに持ち込むためにも追い上げたいところでしたが、マックスウェル・ホルト選手のサーブで連続得点を奪われ、19-25で第4セットを落としました。
◆予選ラウンド全体順位(Teams Combined Ranking System)(8月2日終了時点)
1位: アメリカ/C組(3勝0敗、勝点8、セット率=three.000、得点率=1.163)
2位: スロベニア/A組(3勝0敗、勝点8、セット率=three.000、得点率=1.119)
3位: イタリア/B組(2勝0敗、勝点6) ※1試合未消化
4位: フランス/A組(2勝1敗、勝点6、セット率=1.600、得点率=1.One hundred fifteen)
5位: ドイツ/C組(2勝1敗、勝点6、セット率=1.600、得点率=1.087)
6位: ポーランド/B組(2勝0敗、勝点5) ※1試合未消化
7位: ブラジル/B組(1勝2敗、勝点4、セット率=1.000)
8位: 日本/C組(1勝2敗、勝点4、セット率=0.857)
=====8位までが準々決勝進出=====
9位: セルビア/A組(0勝2敗、勝点1) ※1試合未消化
10位: カナダ/A組(0勝2敗、勝点0) ※1試合未消化
11位: アルゼンチン/C組(0勝3敗、勝点0、セット率=zero.111)
12位: エジプト/B組(0勝3敗、勝点0、セット率=zero.000)
◆準々決勝組み合わせ
予選ラウンド1位通過×同8位通過
予選ラウンド2位通過×同7位通過
予選ラウンド3位通過×同6位通過
予選ラウンド4位通過×同5位通過
※組み合わせと試合順は予選ラウンド全日程終了後に決定
<次戦>
フランス時間8月5日(月) 試合時間、対戦カード未定
テレビ放送の予定は決定次第お知らせいたします
26日に開幕したパリ2024オリンピック(パリ五輪)で、アメリカ男子代表、アルゼンチン男子代表、ドイツ男子代表と同居するグループCに入った男子日本代表。初戦のドイツ戦はフルセットの末に落としたものの、2戦目のアルゼンチン戦には勝利。決勝トーナメント進出をかけて、グループステージ最終節でアメリカと対戦する。
アメリカは全選手の実力が世界トップクラスで攻守に隙が無く、パリオリンピックの優勝候補筆頭とも言えるチームだ。
アメリカの攻撃面で特筆すべきはサーブ。強豪国の多くはサービスエースを狙えるビッグサーバーはスタメンに3人程度だが、アメリカは6人全員がビッグサーバーで、他国よりブレイクのチャンスが多い。
実際、今大会でもアメリカのサーブの総合力は数値に表れている。初戦のアルゼンチン戦ではOHのデファルコとラッセルが合わせて7本のエース、セッターのクリステンソンが1本のエースを奪った。
第2戦のドイツ戦ではMBのエイブリル、ホルトが合わせて6本のエース、OPのアンダーソン、OHのデファルコも2本のエースを奪っている。特にホルトは5セット目に2連続サービスエースを奪い、アメリカの勝利に大きく貢献してた。
全員がビッグサーバーというブレイク力の高さが、近年のネーションズリーグでの好成績や、パリ五輪予選(OQT)全勝という安定した成績に繋がっている。
そして、攻撃に加えてアメリカは守備力も世界トップクラスだ。日本と比較しても引けを取らない守備力があり、今大会では初戦のアルゼンチンにはサービスエースを1本も許さず、2戦目のドイツには日本と同数の6本にサービスエースに抑えた。
去年のOQTでは、日本が5本のサービスエースを許したスロベニア相手にサービスエースを3本に抑え、日本を上回る数字も残している。
アメリカ代表のレセプションの上手さは、レセプションの名手でもある日本のリベロ小川智大が参考にしてると自身のYouTubeチャンネルで語るほどだ。
総合すると、アメリカは全員がビッグサーバーで連続得点のチャンスが多い上に、世界トップクラスのレシーブ力で敵には連続得点を簡単に許さないチームだ。サーブが重要な現代バレーの完成系のようなチームに仕上がっている。
日本がアメリカに勝つには、ドイツがアメリカから奪った第3、4セットが1つヒントになるのではないだろうか。
ドイツがアメリカから2つのセットを奪えた要因は大きく分けて2つだ。1つは、ドイツのビッグサーバー(グロゼル、レイコート、カリチェク)のサーブミスが少なく、アメリカのレシーブを崩していたこと。2つ目は、レセプションが乱されてもグロゼル、カリチェクの2人が3枚ブロックを打ちきり、レシーブが崩れてもスパイクで補うことでサイドアウトを切れていたことだ。
つまり、日本がアメリカからセットを奪うには、全員がビッグサーバーのアメリカにサーブレースで勝つことが必要になり、ビッグサーバーの石川祐希、西田有志、髙橋藍のサーブがミスなく走り、アメリカのサーブを凌ぎサイドアウトを切ることが重要と言える。日本とアメリカのどちらがサーブレースを制すかに要注目だ。
アメリカの注目選手はキャプテンでセッターのマイカ・クリステンソンだ。
クリステンソンを一言で言うと完全無欠のセッターだ。トスは世界最高峰の技術があり、身長が200cmでブロックの穴にならず、サーブも強烈。セッターとして必要なもの全てを持ち得ている選手だと言える。
セッターというポジションで1番重要なトスについては精度、組み立て共に世界トップクラスで、去年のOQTのSETという数値では全セッターで1位の39%という数値を残している。これは、クリステンソンがOQTで最も敵ブロック枚数を1.5枚以下にして、味方のスパイカーにハイセットを打たせたということになる。
クリステンソンのトスは精度と組み立てのどちらも驚異的で、レシーブが少し乱れたBパスの時も、Aパスのように高速平行にパイプ、クイックを使ってくる。さらに、アメリカのスパイカーは全員が世界トップクラスの実力を持つので特定の誰かにトスが偏ることもなく、まさにブロッカー泣かせだ。
国際大会で好成績を残すアメリカのスパイカーたちがベストスコアラーやベストアタッカーに名を連ねないのは、クリステンソンが特定の誰かにトスを集めず全員が万遍なく決めている証明とも言える。
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世界最高峰のセッターと世界最高峰のスパイカーが揃ったアメリカ代表の的を絞らせない多彩な攻撃は大きな武器となる。
FAQs
Q: 男子バレーボール日本代表チームとは?
男子バレーボール日本代表チームは、国際バレーボール大会で日本を代表します。
Q: 2024年男子日本代表チームの主要選手は誰ですか?
注目選手には、西田有志(オポジット)、小野寺太志(ミドルブロッカー)、深津章宏(セッター)などがいます。
Q: FIVB世界ランキングはオリンピック出場資格にどのように影響しますか?
世界ランキングによってオリンピック出場枠が決まります。フランス(開催国)と2023年ワールドカップの上位チーム(ポーランド、アメリカ、日本、ブラジル、ドイツ、カナダ)が出場枠を確保します。
Q: 2024年パリオリンピックでの日本の期待は?
ネーションズリーグで銀メダルを獲得した後、1972年ミュンヘンオリンピック以来の金メダル獲得が期待されています。
Q: パリオリンピックでの男子日本チームのスケジュールは?
チームは2024年パリオリンピック中にさまざまな試合に出場します。 Q: 日本男子代表チームの監督は誰ですか?
監督はフィリップ・ブランです。
Q: チームをサポートするスタッフは他にいますか?
チームにはコーチ、アナリスト、医師、栄養士が含まれます。
Q: 2024年のネーションズリーグで日本はどのような成績を収めましたか?
日本は銀メダルを獲得し、47年ぶりの好成績を収めました。
Q: 2024年の世界ランキングはオリンピック出場資格にどのような意味を持ちますか?
開催国とワールドカップの上位チームに出場枠を割り当てた後、残りのオリンピック出場枠を決定します。
Q: 日本が男子バレーボールで最後にオリンピック金メダルを獲得したのはいつですか?
日本が男子バレーボールで最後に金メダルを獲得したのは、1972年のミュンヘンオリンピックです。